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【Uターン漁師のゴーヘー通信】Vol.07 天然の牡蛎もおいしい
                                    2002年1月26日発行
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■天然の牡蛎もおいしい
天然の牡蛎はおいしい?それは当然のことじゃないか、と多くの方が思ったのではないでしょうか。ところが牡蛎に関しては天然物は必ずしもおいしいとは言えません。むしろ養殖物の方がおいしく感じます。タイトルと反対のことを言って人心を惑わそうと企んでいるわけではなく、どうやら牡蛎の生息場所と関係がありそうなのです。

ゴーヘーの地元でもたくさんの牡蛎が生息しています。港の岸壁には岩ガキがびっしりとついているし、海底にはいたるところにマガキがいます。ゴーヘー達が食用にしているのはもっぱらマガキです。海底に潜って捕っているわけではなく、ナマコ漁でケタを引くとナマコと一緒に牡蛎が捕れるのです。

仲買人たちはこの牡蛎をあまり買いたがりません。買うときも牡蛎の殻を開いて中の身を見て充分に太っていれば買ってくれます。ちょっとでも身が薄いと買ってくれません。彼らはよく知っています。養殖された牡蛎の方がむき身で買うことができて殻をむく手間もかからず、しかも身がしっかりしていて美味しいのです。剥いてみなければ中身がわからない天然物より、剥いてある養殖物の方がいいのは歴然です。

売り物にならない牡蛎ですが、せっかく捕れたので捨てるのは惜しい(笑)。ちょっとくらい身が薄くても家で食べる分には充分なので、捕れた牡蛎はすべて持ち帰ります。多いときは1日で10kg(殻つき)程捕れるので、すぐには食べ切れません。そこでカゴや網袋に入れて船から海中につるし食べる分だけ取り出して殻をむいて食べています。

魚と違って動きませんしエサもいりません。1・2週間そのままにしていてもほとんど死にません。カゴに詰めすぎると海水がうまく循環しなくて時々死ぬ牡蛎がある程度です。

こうして時々牡蛎を取り出して牡蛎フライなどにして食べているのですが、捕ってから日にちが経ってくると次第に牡蛎の身が太ってきます。殻を剥くと丸くぷりぷりとした身が現れていかにもおいしそうです。生でそのまま食べると実においしい。レモンなど搾って落とせばさらにおいしさ爆発!仲買人に売らなくて良かったと思う一瞬です(笑)。

捕りたての天然の牡蛎は身がちょっと薄かったのに、カゴや網袋に入れて生かしているうちに身が太りました。これは海底では貪酸素水塊の発生などで牡蛎のエサとなるプランクトンを充分に摂取できないため、成長も遅くなり丸く太って美味しい時期が短くなるためと予想されます。一方船から吊して生かしているときは海面近くのため海水の循環がよく、エサとなるプランクトンの摂取が充分にできると考えられます。海面近くの方がエサが豊富で成長も早いようです。

養殖の牡蛎は大抵海の上に筏を浮かべてそこから牡蛎を海中に吊すようです。海底よりプランクトンの豊富な海面近くで養殖されているわけです。

天然物より養殖物の方がおいしいのは他の海底で暮らす貝でも同様のようです。北海道のホタテ養殖を行っているある漁師も同じことを言っていました。

我が家の牡蛎は天然物ですがそれを船から海中に吊して一時的に「養殖」して
いるため、「天然物でもおいしい」というわけです。

(注:もちろん養殖牡蛎でも充分に発育する前に出荷されたりしたら美味しくありません。逆に天然物でも牡蛎にとって栄養豊富な海域で育ったものなら美味しいでしょう。どちらも食べてみるまでわかりませんが、食べて美味しければそれでいいですよね(^_^)v)

最後にテレビの「あるある大事典」の牡蛎特集のページもご覧ください。




■今週のゴーへー

○1月某日
午前中2日分のナマコ漁のコノワタを取る。2日分でも量が多くないので2時間弱で全部取り終える。少ない(T_T)。

○1月某日
武豊町で実施されているIT講習会の講師を勤めるため町の中央公民館に出向く。午前・午後1講座ずつある。週1回2時間で計6回中、今日で2回目。今講座はパソコンやワープロをちょっとさわったことがある人が数人いるが、受講者の多くはまったくの初心者ばかりであり、補助員さんも4名もいるのでゴーヘーでも安心して講師ができる。
講座では用意されたテキストに沿ってパソコンの電源オン・オフからマウスやキーボードの使い方、ホームページの見方・ネットサーフィン、メール送受信を行う。今日はキーボードの使い方を説明して入力練習を行った。初心者にはキーボードがハードルが高いのでここは毎回繰り返し練習を実施している。来週もキーボード入力練習だ。

○1月某日
以前勤めていた会社の後輩と箱根に1泊2日で旅行することになり、久しぶりに電車に乗る。名古屋からは高速バスを使った。新幹線こだま号を使った場合と比べて宿までの時間が1時間しか違わないのにかかる費用が倍近いからだ。
名古屋発の高速バスは経営が心配になるほど乗客が少なかった。しかし高速道路に入ったら意外に乗客が乗り降りする。
御殿場ICで高速バスを降り小田急バスに乗り換え箱根仙石に向かった。30分程してバスを降り宿に向かう。予定通りだ。宿に着くと時間が早いせいかフロントの電灯が消えている。呼び鈴を押して係員の待つ。しばらくして係員が出てきたので到着の旨と幹事の名前を伝えるが、どうも様子が変だ。その後フロントの女性が信じられないことを言った。
「××様のご予約は来週になっておりすが、、、」
そ、そんなばかな?と半信半疑で幹事に電話するも折悪しく不在。他のメンバーの携帯も繋がらない。しかたなくロビーで休憩し再度幹事に電話すると繋がった。連絡のメールの内容を確認してもらう。が、やっぱり旅行は来週らしい。間違っていたのは自分だった(T_T)。
ぐずぐずしている暇はない。帰りのバスの時刻を確認してバス停までダッシュ。程なくバスが来てまた御殿場ICまで戻る。しかし次の高速バスの時刻まで間があるので、遅い昼食にラーメンを食べる。戻りの高速バスは半分くらいの座席が乗客で埋まっていた。高速バスの経営に光を見た気がした。
高速バスの中から妹にメールで連絡して、地元で終バスに間に合わないことが
判明。今日は妹宅に泊めてもらうことになった。

○1月某日
今夜は障害者向けのIT講習会で武豊町の中央公民館に来ている。聴覚障害者、知的障害者など計7名の受講者。それぞれサポートの方がついて、特に聴覚障害者の方には1名につき2名の速記通訳者がついているので、冷えた教室内もすぐに人の熱気で暖かくなった。
障害者向けの講習はもちろん初めてで、どう接していいか、どう話していいかも手探りの状態だったが、サポートの方や役場職員の方のご助力もあってどうにか講習を進めることができた。受講者の皆さんはパソコンを触るのはもちろん初めてだったのだが、マウスの使い方やホームページの見方などを教えて、ちょっとずつでもそれを楽しんでくれるようになるのを見て、障害者の方こそコンピュータを使えるようになるべきだとの思いを強くする。他人とのコミュニケーションは健常者でも一筋縄にいかないことが多いが、障害者はコミュニケーションをとる方法自体を制限されていると思う。コンピュータはその制限を大幅に緩和するのではないか、講習を実施してその思いを強くした。
残り5回受講者の皆さんにパソコンとインターネットを楽しんでもらいたい。


■エピローグ

今週はネタに詰まった感があります。漁にもほとんで出ていないし、ゴーヘー父も船の帆柱を交換したりブリッジにペンキを塗ったりし、家では網屋さんに頼まれた網をきよって(作って)いたりしました。

ゴーヘーはバイトでIT講習会の講師をしたり講習で使う資料を作ったり、ネットサーフィンしたりパソコンいじったり、勘違いして箱根に行ったり(笑)してました。あぅ!

来週はゴーヘーが乗っているゴーヘー父の船をご紹介します。載せているエンジンやブリッジの中など裏の裏(は表だよ!って誰か突っ込んでね)までお見せします。


■次回予告

Vol.08 「ゴーヘーの仕事場、それは船の上」
2002年2月9日(土)発行予定

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