前一覧次
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【Uターン漁師のゴーヘー通信】Vol.93 釣り客
                           2005年5月14日発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


■釣り客

自治体が発行しているその自治体の各種統計資料を眺めていると、その自治体
を訪れる観光客数が非常に多いことに驚かされます。ちょっとした観光施設が
あるところだと入込観光客数が軽く100万人以上、有名どころだと1,00
0万人以上あるし、県単位で見てみると1億人以上あったりします。日本は全
国津々浦々まで観光地の様相です。

もちろんこの数字をそのまま鵜呑みなどできません。統計資料には常に「数字
のマジック」が潜んでいます。上記統計資料だと「入込観光客数」の数え方に
秘密があるようです。「入込観光客数」の集計方法は自治体内にある観光施設
などを訪れた観光客の数をヒアリングして単純に合計するようです。一人の観
光客が一日で3カ所を巡ると統計上の「入込観光客数」は3人になるわけです。
観光バスなどで「巡りツアー」などがあるとあっという間に数が膨らみます。

我が町の統計資料によれば平成15年度の釣り客は114万5千人だそうです。
平成13年から平成15年の3年間の平均では122万4千人です。月平均約
10万人も来ていることになります。人口2万2千人あまりの自治体には膨大
な数です。他の自治体の観光客数のように重複している数があるのでしょうか。

釣り客は大きくわけて船釣り、釣り堀、ボート釣りと岸壁釣りの4つにわけら
れます。船釣りは乗合船や仕立て船(貸切船)での釣りで釣り堀は文字通り人
工的に作られた釣り堀で行うものです。どちらも利用するのにある程度費用が
かかるので1日のうちに他の釣り船や釣り堀を掛け持ちして利用することはあ
りません。従って利用した釣り客の数を単純合計して問題ないでしょう。

愛知県の資料(平成15年動向)によれば釣りを主たる漁にしている漁業主体
の数は276軒でそのうち9割が南知多町にあるそうなのでその数約250軒
です。島の漁師ではお客さんを取っていない人もいるでしょうから大ざっぱに
約半分の130軒くらいを釣り船と考えます。1軒あたり1日平均3人の釣り
客で年間稼働日数が200日とすれば7万8千人。他に20〜40人乗りの大
型の乗合船が10艘くらいあるので1艘あたり1日平均20人で200日とす
れば4万人。計約13万人。

釣り堀は電話帳によると2軒あるので、1軒当たり1日平均10人として年間
300日で6千人。

ボート釣りにはレンタルの手漕ぎボートとレジャーボートの2種類があります。
岸壁釣りは文字通り岸壁などの岸から行う釣りです。どちらも釣りエサや浮き、
錘、仕掛けなどを購入するために釣りエサ屋を利用するので、釣りエサ屋の客
数を合計すれば良いでしょう。

釣りエサ屋は電話帳によると11軒あるので、1軒当たり1日平均200人と
して年間350日(釣りエサ屋はほぼ年中無休でかなり繁盛してる)で77万
人。

以上を合計すると約90万人で統計の数字とは30万人くらいの開きがありま
すが、年間を通じた釣り船や釣りエサ屋の状況、岸壁での釣り客の多寡を鑑み
れば結構固い数字を見込んだと思うので、現実の釣り客数はやはり町の出して
いる数字に近いのでしょう。

これだけ多い数の釣り客がやってくるとかなりの金額とゴミを落としていくと
同時に、非常にたくさんの魚が海から釣られていくこととなります。ボート釣
りと岸壁だけで年間80万人前後の人が釣りをするわけです。一人平均1匹の
魚を釣ったとしても年間80万匹です。ほとんどが小さな魚でしょうが大変な
数の魚が岸近い浅瀬からいなくなるわけです。これらをエサとしているような
より大型の魚にとっては生存競争が一層厳しさを増していると言えます。そし
て場合によっては漁師の水揚げにも影響を及ぼしかねないことです。

一昨年の秋になりますが、南知多の漁港の岸壁では10cm程度の小さなアオ
リイカが大変良く釣れました。一人で何十パイと釣る人がいるなどそれはそれ
は面白いように釣れたそうで、岸壁や防波堤の上には小さな墨跡が至る所に見
られたそうです。そして翌年(去年)の5月、アオリイカの季節となってもカ
レ網には例年のようにはアオリイカがかかりませんでした。期間中カレ網全員
を合わせても50パイあったかどうかで、例年の2割か3割程度。明らかに少
なすぎでした。アオリイカは魚で言う年魚(生まれて1年で卵を産んで死ぬ)
なので、前年秋の小さい時の釣り過ぎに原因があると思われます。

釣り客一人一人はただ釣りを楽しみに来ているだけで一人一人には責任も何も
ないことなのですけどね。

最後に、釣り客のマナーが問われて久しいと思いますが、ゴミ問題はどこの漁
港や浜でも未だに解決しない問題の一つです。年間100万人以上の釣り客が
この半島先端にやってくるのですから、そろそろ行政や漁協が本腰を入れて釣
り客のゴミ問題(とトイレ問題)に取り組んでほしいものです。


■今週のゴーヘー

○5月2日(月)  <売れた>

妹に連絡して彼女の会社でアサリを買ってくれる人がいないか聞いてもらった
ら買っても良いよと言ってくれる人が何人かいて、午後残っていたアサリを全
部持っていった。当初は全員合わせても6キロ程度だったけど、事務所で一人
分ずつビニール袋に分けていたらもっとほしいという人が出てきて、最後は社
長の奥さんが全部買ってくれた。ラッキー♪。でも主婦を集めたパーティー商
法にちょっと似てなくもないけど〜(笑)。とにかく喜んで買ってくれたのだ
から良し。


○5月4日(水)  <朝寒し>

今朝は日の出までが寒かった。オカでもひんやりしたから海の上では尚更だ。
こういう冷えた朝は魚のかかりが良くないんだけど今朝は布土(ふっと)でコ
チが数本かかった。中ゴチのいいやつだ。9時頃梶島へ行ってそこでも2・3
本かかったんで久しぶりにカンコの中にコチが10本くらい溜まった。ようや
くうちの網にもかかるようになったかな?


○5月5日(木)  <激安>

今日は久しぶりに西浦へ行って一日調子良かった。大ゴチ6本、中ゴチ7本、
小コチ7本とカレイ6・7枚。全部で3万5千円以上になりそうと期待して札
場へ行く。

ところが仲買が3人しか来ない。しかも最初の売りに札を入れたのが二人だけ。
普段なら5,000円くらいの値が付く小コチ7本がわずか3,300円ほど。
大ゴチにいたっては3本で9,000円は固いと思っていたのに、1度目が5,
500円、2度目が4,400円と6本合わせて1万円しなかった。ガックリ。

でもうちは一番売りだったからまだ良かった。3番売りのショ○トク丸は大ゴ
チ6本で7,000円ちょっとだったからうちより更に安くなっていた。連休
中で名古屋市場が休みだから仲買も魚を買っても売り先がなくて困ってるんだ
ろね。連休中はいっそ休みの方がいいかもね。


○5月8日(日)  <普通の相場>

朝布土(ふっと)へ行って4クラやってから下がる。矢梨前で6クラ、海田と
山田で3クラやった。小コチが7本、小カレイ5・6枚、クロダイ3枚。さっ
ぱりかからない。

今日の札場は仲買が3人しか来なかったが、相場は普段並に戻った。


○5月9日(月)  <スロースタート>

今日はオクゴオリへ行った。福江でアイナメ1本、黒部でクロダイを5枚、ハ
ゴを2枚、アイナメ1本を掴まえたけど、江比間での3クラ目はカラだった。

4クラにようやく大ガレイが1枚かかるとそれから毎クラカレイかコチが1・
2本ずつかかった。昼過ぎの最後のクラでは大ゴチ2本、小コチ1本、大グロ
1枚と今日一番の大漁だった。


○5月11日(水)  <悔しい>

朝高峯前で一クラやってカラだったんでそのまますぐに上野間へ走った。でも
5クラやって4クラ連続カラ。しかたなく小野浦へ下ってきたらカレイや小コ
チがパラパラとかかった。11時に内海前で2クラやって大ゴチ1本を掴まえ
た後、昼飯を食べてからもう一度高峯で一クラやった。ハゴ1枚。散々な一日。

夕方の札場では他の人は皆大漁のうえ相場も普段より良かった。オクゴオリ組
は皆アオリイカを掴まえてきており、タ○エイ丸など10パイも掴まえていた。
特に悔しかったのは朝うちが諦めた高峯前でずっとやっていたヨ○エイ丸が、
大ゴチ4本の他に中小コチを30本ぐらい掴まえてきてたこと。ざっと5万近
い水揚げだ。うちもあのままやってればもう少し水揚げがあっただろうに(;_;)。


○5月12日(木)  <東風からマゼ>

朝から東風が強くてみんな岸壁に集まっていた。西浦なら凪いでるかもと言い
ながら夜が明けても出発せず。先に出て行ったバカ網からオ○エイ丸に電話が
かかってきて風はたいしたことないと知らされてようやく重い腰を上げた。

明神様を回ったら確かに風も波もたいしたことなし。高峯から小野浦の間でみ
んな思い思いの場所に網を入れた。そのうち半分は更にイワテに行った。うち
は高峯から小野浦の間を行ったり来たり。東風からマゼに変わった風は9時を
過ぎたら一層強くなってきて、魚もかからないし諦めて帰ってきた。


■エピローグ

5月6日発行のウィークリーまぐまぐでこのメルマガがおすすめに選ばれまし
た。通算3度目です♪。おかげで読者数がまた急増しました。実にありがたい
ことです。長く発行してるとそれだけでいいことがあるものですね。

というわけで、今回登録してくださった皆さん、初めまして。<挨拶が遅いよ

期待に添える内容だったでしょうか?。それとも固すぎて面白くなかったでしょ
うか。日頃感じたり思ったりしてることをただ書き連ねているだけのテンショ
ンの低いメルマガなので、高い期待には応えられないと思われます。

てか、あまり期待しないで応援してくださいね(^◇^;)。

次回は珍しく時事ネタを絡めてお送りします。


■次回予告

Vol.94 「コククジラ私見」 2005年5月28日(土)発行予定

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Copyright (C) 2001-2005 Gohe.


前一覧次